小樽市博物館の裏側にある小さな雑貨屋さん「vivre sa vie + mi-yuu(ビブレサビプラスミーユ)」。店名の「ビブレサビ」とは、フランス語で「人生を楽しむ」などの意味、「ミーユ」は店主の方の呼び名だとか。 フランス語の店名が一見ミスマッチな和風の外観。というのも、ここは明治37年(1904年)に建てられた古い商家〈川又商店〉の建物を使った店なのです。重要文化建造物にも指定されているこの建物は、明治38年に造られたもの。
新潟出身の川又健一郎氏が、茶・紙・文房具を商う早川商店から暖簾分けを受けて開業した「川又商店」が元になっています。壁にはかつて使われていた「川又商店」の看板が今も掛けられています。この建物が建てられた前年の明治37年、小樽では稲穂町大火があり、この建物の前身は全焼しました。
この建物はその翌年に再建されたもので、厚い土塗りの防火戸や隣との境界に設けられた袖壁など、防火に対する配慮がうかがわれた造りになっています。袖壁は「卯建」(うだつ)とも呼ばれる防火壁で、朝日や鶴と亀など、繊細な彫刻が施されています。
卯建のある建物は他にも小樽市内にいくつかありますが、ここは細かな和風意匠が彫り込まれ、芸術性の高い造りになっています。袖壁は「袖うだつ」とも呼ばれています。 昔懐かしいガラス張りの引き戸をガラガラーッと開けると、コンクリートの土間があり、奥には縁台を上がって昔の居住部分があります。
土間の所に古い棚などの家具を置いて、そこに小物や雑貨が並んでいます。 フランスから直輸入した絵本や雑貨、国内外からセレクトされた雑貨、文具、アクセサリーなど、カワイイ好きの女子ならトキメキ必至の雑貨たちがずらり。NHKBSプレミアムで放送されている雑貨紹介の番組「恋する雑貨」でも取材されました。不定期で、ハンドクラフト作家さんのオリジナル商品を販売するイベントも行われており、いつ訪れても新しい発見がありますよ。 小樽の地元ガールのみならず、近郊の札幌や北海道旅行で来た人にも好評のスポットです。
●ビブレ サビ プラス ミーユ(古民家レトロ雑貨店)
【住所】 北海道小樽市色内2-4-7 ※小樽市博物館裏側
【TEL】 0134-24-6268
【営業時間】 11:00~18:00
【定休日】 月曜・第3火曜(祝日の際は営業)
【URL】 http://www.geocities.jp/mocha_made/vivresavie.html